永平寺貫首を御勤めになった宮崎奕保(みやざき・えきほ)師が亡くなられたとのことです。心よりご冥福をお祈り致します。
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宮崎師を初めて拝見したのは、NHKスペシャルのドキュメンタリーでした。師の言葉の響きに心を刺されるような余韻を感じる部分が幾つか在り、また、ドキュメンタリーそれ自体の編集の巧みさ、コメントの上手さ、映像美等も相まって、食い入るように拝見した記憶が鮮明に蘇ります。
(探してみると、以前、この件に関して言及している自己エントリがありましたので、番組内容の参考に少しでもなれば、という思いの下、引用させて頂きます。http://d.hatena.ne.jp/oldbookstore/20050108
不思議なもので、宮崎師の死去を知ったのも、同じくNHKの報じる19時のニュース番組でした。

座禅に明るくない上、悟りの「さ」の字も感じたことのない僕がこのようなことを言うのも差し出がましいのですが、ドキュメンタリーを拝見している限りでは、宮崎師が座禅に向かう際には、人間の持つエゴを徹底的に追求し、また、考察した上で、座禅を通してそうした避け難いエゴとの寄り添い方、付き合い方というものを禁欲的に捉えている・・・そのような印象を受けました。モノの見方を広げて頂いたし、大変ありがたく思っているところでした。

改めまして、宮崎師のご冥福をお祈り申し上げます。