金刀比羅宮に初詣

金刀比羅(ことひら)宮に初詣に行って来ました。金刀比羅宮というのは、四国は香川県琴平町にある神社です。「こんぴらさん」という愛称で親しまれています。*1
金刀比羅宮では、33年ぶりに「平成の大遷座」という催しを行いました。また、重要文化財でもある奥書院を125年ぶりに公開したこともあり、例年に増して活気があったようです。*2

金刀比羅宮は参拝するまでに登らなければならない階段の数でも有名です。総数1368段。途中の本宮まででも約800段の石段を登る必要があります。階段を撮影した写真を上に載せました。登りきれない人のために、籠も出ています。籠を担ぐだけでなく、その中に人を乗せて1000段を駆け上がる籠屋さんは、本当に大変そうです。寒い冬でも大汗をかいて階段を猛スピードで登っていくのですが、この風景もまた、こんぴらさんの魅力の一つなのです。
今年は大晦日から正月にかけて積雪していたこともあり、宮の上の方にまで登ってくると、道端や境内に雪が残っていました。宮の屋根からは、雪解けの冷たい水滴がポツリ、ポツリ、と落ちてきています。風情。
金刀比羅宮は、琴平山という山の中腹に位置しています。階段を上り終える頃になると、境内というよりは、山道といった方が相応しいような風景が広がってきます。冬らしい凛とした空気の中、氷に足をとられないよう、舗装された道を山肌に沿って進みます。途中、驚いたのが「危険」と書かれたプレートと共に、山肌が工事されていることです。恐らくは、去年の台風と豪雨の災害で山が崩れたのでしょう。その修復作業をしているのだと思われます。災害の爪痕がまだくっきりと、自分が住む故郷に刻まれていることに衝撃を受けました。そして、あの災害をもう既に風化させようとしてしまっていた自分の記憶にも、衝撃を受けたのでした。
階段を上り終え、参拝も済ませ、金刀比羅宮を後にしました。おみくじは小吉でした。

夕飯は、地元に帰っている旧友と共に。楽しい時間を過ごしました。

*1:金刀比羅宮についての詳細な記述は、http://www.konpira.or.jp/

*2:この辺りの事情については、asashi.comの特集ページにて。http://www.asahi.com/event/konpira/