谷根千*1散策
文京区谷中・根津・千駄木(頭文字をとって谷根千)を散策してきました。
近い場所であることもあわせて、時間がある時によく通っています。
細い路地裏に息づく生活感と情緒が、実家のある四国の田舎を優しく思い出させてくれます。
まずは、週末のみ営業している「ねんねこ屋」さんへ。
ねんねこ屋HP
住所
東京都台東区谷中2-1-4
Yahoo!地図:http://map.yahoo.co.jp/pl?nl=35.43.03.356&el=139.46.09.951&la=1&fi=1&pref=%c5%ec%b5%fe&skey=%c3%ab%c3%e62-1-4&sc=2
営業時間
金曜・土曜・日曜・祝日(AM11時30分〜PM6時)
ここは、猫グッズを沢山扱っているお店です。マスメディアへの露出も多いので、ご存知の方も多いと思います。坂道に沿うように、ひっそりと営業なさっています。
グッズは猫のキーホルダーなどの装飾品からコップや皿、ランプ、Tシャツ、カバンなど、多岐に渡ります。また、デザインも猫の特徴をよく捉え、可愛らしく作られており、見ていて心が和みます。
更に、店内では数多くの猫たちも接客してくれます。1枚目の猫の写真は、ねんねこ屋の従業員さんです。可愛いなあ。
床の上でゴロンと寝転んでいる猫、お座敷で遊んでくれる猫・・・。多種多様な猫たちと触れ合うこともできます。
ねんねこ屋で心癒した後は、路地裏を巡りながら、喫茶/バー「乱歩゜」へ。
途中、年の瀬を前に路地に立ち並ぶ多くのお寺から、線香の香りが漂ってきました。
この匂いもまた、懐かしい。故郷、四国霊場のお寺。その落ちついた佇まいを思い返していました。
喫茶/バー「乱歩゜」は、団子坂にあります。
団子坂に店を構える理由は、江戸川乱歩のD坂の殺人事件という小説作品に由来します。この小説のD坂というのは、団子坂(Dango-zaka)のアルファベット頭文字を採ったものです。
乱歩ファンの御主人は、彼の名を借り、「歩」という漢字の上に「゜」をつけ、店名としたようです。団子坂から308歩だそうです。
僕も、小学5年生の時に『二銭銅貨』を読んで以来、乱歩の大ファンなので、とても親しみを覚えてしまいます。
・参考ウェブサイト(PetOffice,Incさんのサイトより)
http://www.petoffice.co.jp/cecile/issue/030402/5.htm
何とも遊び心とこだわりのあるお店です。
店内に流れるのは、メロウなジャズ。壁にはジャズに関連するポスターなどが貼られ、カウンター・テーブルの上には、ロシアのガラス細工や東南アジア系の木彫り人形、猫グッズ・・・*1
脇に置かれている本は内田百輭の『ノラや』などの小説、エッセイ。
面白いのは、数々の張り紙。
「いちゃつくカップルお断り」
「何回もトイレに行く客はいらない。コーヒー1杯で何時間も粘る客は、いらない」
等といった、マスターこだわり(?)の台詞がズラリ。
圧巻は、トイレの張り紙。
写真に載せた強面の侍さんが、
「(トイレを汚く使う奴は)タマを切る!」
と、ズバリ。
更に、3枚目の写真のお嬢サンも、
「男性諸氏、握り遊ばされた手で会計・食事は為さらぬよう・・・」
と、丁寧に御願いしてくれます。
このような、何処にも出せない個性を持っているお店は大好きです。
その上、コーヒーをはじめとする飲み物も、また、食事も美味しいのだから、文句はありません。*2
マスターも気が良い方で、何度も通いたくなってしまいます。
夕陽が落ちる前。谷中・千駄木の赤染めの路地が、何度見ても美しい。
朱の石畳の上で寝転んだ子猫が、むくっと起き上がって、こっちを見ながら、うぅん、と少し伸びをする。そしてまた、寝転がる。