12月29日付『Tagedieb』さん*1の記事によると、『ナンダロウアヤシゲな日々』さんの12月26日付の記事*2にて、「一箱店主」なる古書市が検討されているとのこと。お二方の文章を読んで、とても良い企画になる可能性を秘めているなあ、と刺激を受けました。

詳しくは、上記のBlog記事を参照して頂きたいのですが、一箱店主とは、不忍通り沿いの本屋さんをまとめたブックマップを作成するにあたり、該当する本屋さんの店先に本を詰め込んだボックスを複数設置しておき、来店する方がボックスから本を選んで読んだり買ったりできるような市を開いてみることで、更に不忍通りのブックライフに価値を持たせてみてはどうか、という企画。不忍通りには良い本屋さんが確かに多いのですが、神田や早稲田といったメジャーな場所に比べると、まだまだブランディングが出来ていない印象も少なからずあります。そういう時に、ブックマップや一箱店主のような企画で、あの周辺にスポットがあたれば、とても素晴らしいだろうなあ。
加えてnz00さんは、そうしたボックスを本に興味のある層こそが作ってみてはどうか、という提案をされていて、これも良いなあ、と思いました。僕の周囲でも、教科書然り、趣味の本然り、有り余る本を売りに出してみたい、と希望を抱く同級の学生は少なからずおり、そんな学生の殆ど全員が、学校近くの古本屋やブックオフに何となく売っています。基本書といえど古本屋によって見出す価値もつける値段も違うのではありますが、大方の売主である学生は「売れれば良いや。部屋も広くなるし」と、古本屋側の値付け姿勢には余り頓着していない様子。「自分で値段を考えて売れればもっと良いと思わない?」という問いにも、「興味はあっても機会が無い」という返答が大半です。*3
潜在的に、自分で本を売ってみたい、というニーズはあると思うんです。大学の企業家系のサークルでは、古本屋の事業形態とベンチャー性について考えている人もいるみたいです。一箱店主という企画は、そうした潜在的な層に訴えかけるのに十分な魅力を備えているような気がします。

手放したい本が沢山あるけれど、ただ捨てたり古本屋に売るのは勿体無い。残った在庫を自分の切り口で陳列して、顔の見えるお客さんに買って欲しい。同じような考えを持っている仲間とも店をお互いに開きあうことで交流してみたい・・・そんなモチベーションを持っている人にはピッタリかもしれません。フリーマーケットをよりニッチにした感じなのでしょうか。とても素晴らしい試みだと思ったので、僕のBlogでも紹介させて頂きました。

*1:URLは、http://blog.goo.ne.jp/sknzxxx/d/20041229

*2:URLは、http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20041226

*3:あくまで、僕の友人レベルの範囲の話ですので、一般化は勿論できないのですが・・・