以前に訪問していたものの、まだBLOGにアップロードしていなかったお店のメモを発見しました。
随時ポケットに携帯していたメモ帳に(100円とか200円くらいの安価なメモ帳を集めるのが好きで、たくさん持っているのです)お店の情報を記録しているもので、紙上でのデータベース化という点でみると、いかにも散らかり放題で、劣悪なものがあります。整理上手になりたい・・・
また別のメモが見つかれば、適宜追加レポートしていきます。リアルタイム性やライヴ感は無いかもしれませんが、御容赦下さい。

また、地図の仕様を変えてみました。縮尺を1/1500程度にすることで、周辺の様子を更に参照しやすくなればと思います。
Yahoo地図の方が良かった、いや、この別の地図がオススメだよ、等、御意見あれば御願いします。

以下、伸松堂書店さんの基本情報です。

◆ ◆ ◆

文京区・本郷。法律専門の古書店。東大正門すぐ近くにあります(HPにお店の正面入り口の写真もあり)

住所 

東京都文京区本郷6丁目24-9

地図(書店HPより)http://www.shinsyodo-syoten.com/shop.html

地図(MapFanより)http://www.mapfan.com/m.cgi?MAP=E139.45.43.7N35.42.39.6&ZM=12&CI=R&OMAP=E139.45.43.7N35.42.39.6&SMAP=E139.45.43.7N35.42.39.6&SP=1&MS=1&KN=0&CTG=&CT=&CW=&s1=%A2%A9113%2D0033%20%20%C5%EC%B5%FE%C5%D4%CA%B8%B5%FE%B6%E8%CB%DC%B6%BF%A3%B6%2D%A3%B2%A3%B4%2D%A3%B9

営業時間 
am9:30〜pm6:00
定休日=日曜、祝日

電話番号 
03-3811-6580

FAX番号 
03-3812-9259

e-mail
books@shinsyodo-syoten.com

伸松堂書店HP
http://www.shinsyodo-syoten.com/


特徴
・法律系を中心とする(ほとんど法学書です)社会科学書籍に特化。
・憲民刑、各種訴訟法など、主要な六法は勿論、専門的な特別法に関する解説書もありました。それぞれの本は、ジャンル毎に(ex.憲法コーナー、民法コーナー)棚に並んでいました。整理されているので探しやすいと思います(各論のみを対象としたような細かい内容の研究書となると、一口に整理といっても大変そうですよね・・・)
・読み物的な気軽な法律書というよりは、重厚な研究書籍が主。また、新刊書店ではないので、最新の法改正状況に対応した本というよりは、定評ある昔の研究書がしっかり揃っている印象でした。とはいえ、HPの検索コンテンツ(http://www.shinsyodo-syoten.com/data2/)を使っていると、比較的新しい本も引っかかるので、そういった本は、お店の奥などに保管しているのかな?(もしくは僕のチェックが甘くて棚から見つけられなかっただけかもしれません)

「日本の古本屋」さん(http://www.kosho.or.jp/)から頂いたMLより以下、一部抜粋させて頂きます。
(文章使用に伴う権利関係で問題等あれば、御手数ですが御一言願えれば幸いでございます。すぐに削除等対応致します)

◆ ◆ ◆

11月3日。102歳の古本屋が亡くなりました。品川力さん。
本郷・ペリカン書房の主です。古書業界に入るのは震災前。昭和初頭には東大近くの落第横丁でキッチン・ペリカンを始め、若き日の作家たちと交わり、織田作之助らと一緒に文芸誌を出したりもしました。

いつ頃までだったのか、腰手ぬぐいに麦わら帽子、冬でも同じ格好で神保町界隈を自転車で走った品川さんを見かけたものでした。
遠くても、お客さんのところへは自転車で本を届けていたのです。そんなことから「文献配達人」と呼ばれるようにもなりました。

新刊書店がどんどん巨大化し、産業化する一方で、古本屋の世界は、依然としてとても小さなものです。
でも、ここでは店主の個性がそのまま本屋の個性として生き続けています。

いつまでも本を探し、見つけ、それを持って手渡したい人のもとへ自転車を走らせる。きっとそれは、私たち古本屋の原点なのかもしれません。
今月は、在りし日の「文献配達人」=ペリカン書房品川力さんを偲び特集を組みました。

◆ ◆ ◆


品川さんとペリカン書房、そして古本への暖かい思いがよく伝わる、すばらしい文章だなあ、と思って抜粋・引用させて頂きました。
尚、以下のウェブサイトでは、品川さんにゆかりのある5人の方が追悼文章を執筆されています。
http://www.kosho.ne.jp/~yomimono/

何でも手に入る新刊書店。とても便利です。役に立ちます。僕もよく利用します。
更には、ここ数年、ウェブショッピングが特に身近になりました。amazonやコンビニチェーンを窓口にしたウェブ販売などなど、家にいながら本が探せる・買えるようになりました。益々便利になっています。
でも、それでも古本屋へ行ってしまうのは何故かなあ、と、ふと思います。
多分・・・きっと、僕が魅かれているのは古本屋の「人柄」なんだろうなあ、と考えています。お店の佇まいや棚の作り方、専門分野、色んな所から古本屋の飾らない姿が感じられる。それが楽しい。新刊店でも、小ぶりで個性的なお店が増えてきているけれど、何となく「違うなあ」という気持ちが残ります。どちらが良い悪いというのではなく、棲み分けの問題というか・・・。

一見、単なる古い本、忘れ去られそうな本に価値を与えて売る。まさに価値付与者の力量が問われるところだし、言葉を介さなくても、古本の売買を通じて、訪れた古本屋さんと生々しいコミュニケーションが出来ている気分になります。まさに古本は、お店のありようを映す鏡のようなもので「古書は人なり」という言葉を想起させられてしまいます。

「古書は人なり」の最前線に立ち、唯一無二の価値を提供し続けたペリカン書房さんと品川さんの御努力に敬服します。

大学生時代にアルバイトさせて頂いていた、大山堂書店さんの店長さんBLOG(http://taizando.koshoten.net/info/modules/wordpress/)経由で見つけたサイトを、こちらでも紹介させて頂きます。文京区(本郷、谷根千茗荷谷近辺)の古本屋さんの紹介サイトです。
【文京の古本屋 URL】
http://www.kosho.ne.jp/~bunkyo/index.php

文京区だけで42店舗もあるんですね(登録しているお店で42ということなので、もっとあるのかもしれません。http://www.kosho.ne.jp/~bunkyo/about_us.html)こうして眺めてみると、まだまだ行ってないお店があるもんだなあ(特に本郷から離れる程、知らない店が多い。足で稼げて無いなー。反省しきり)

東京の古本屋街といえば、神田・早稲田近辺がよく挙げられます。今でこそ本郷の古本屋ストリートは、ちょいと寂しいものがありますが、大山堂書店さんでアルバイトさせて頂いていた頃には、「本郷の古書店街は、昔は非常に盛り上がっていた」という御話を、何度か耳にしたことがありました。実際、本の水準も悪くないんですよね・・・。お店も個性的ですし。寧ろ、神田や早稲田と比べて、人の足が向かない分、お宝も見つかりやすかったりする。丸の内線と大江戸線も通っているし、都バスの停留所も多いし、JRこそ駅は無いですが、交通の便も悪くない気がする・・・。
本郷は落ち着いた感のある町なので、過度なアピールや宣伝は必要ないとは思うのですが、もうちょっと盛り上がってくれれば嬉しいなあ、という複雑な思いがあったり無かったり・・・。そんなことを上記サイトを眺めながら考えています。

シェークスピアによれば、「人生はただ歩き回る影法師、哀れな役者だ。出場の時だけ舞台の上で、見栄をきったりわめいたり、そしてあとは消えてなくなる」ということなのだそうだが*1俳優フィリップ・シーモア・ホフマンが描くT.CAPOTEその人は、影法師に過ぎない自分を強く意識している。平凡な人間が持つ虚栄心程度なら突き破ってしまうような、彼独自の一流の「見栄」を文学作品で以って刻もうとした。ひとりの作家が辿った軌跡を追う映画が、公開されている*2

映画「CAPOTE」は、小説家トルーマン・カポーティ*3邦訳「冷血」という作品を生むまでの過程を、映像表現を通じて再確認するというものだが、単なる記録映画と呼べない趣がある。
監督自身も「彼は殺人犯に自分を投影し、共感もした。一方で著作を成功させるために彼らの処刑を望み、心の中の対立が生まれた。欲望と苦悩を浮かび上がらせることに力を入れた」と語るように*4カポーティを監督が解釈し直して提示する、という、一種の人物ルポルタージュ的な映画であるように感じた。
カポーティの「冷血」という作品は、文学作品というよりは寧ろノンフィクションであり(厳密さは勘弁して頂くとして、イメージとしては、小説家の村上春樹さんが、ノンフィクション作品の『アンダーグラウンド』を出版するようなものです)アメリカ・カンザス州で実際に起こった事件を題材に、関係者への事実取材を基にして執筆されたものだが、先に述べた「関係者」には勿論、逮捕・起訴された被告人(後に死刑)も含まれており、とりわけこの被告人とのやり取りがカポーティに大きな影響を与えることになる。

皮膚にやさしく染み込むイージーリスニング調のBGM。神秘的な淡い色の陽が、カンザスの農地を照らす。希薄な雲が低く広がる空。冒頭から映画全体を包む、えも言われない寂寥感。それは大都会の艶やかな社交場を表現するカットでも変わらない。センチメンタルと呼んでも良いが、ありふれ過ぎた表現かもしれない。
事件に関心を持ち始めた当時のカポーティは、残酷な程に無邪気である。殺人者は遠い世界の理解できない人間で、取材者である「私」がその謎めいた異国を解明するのだ、といったような傲慢さも見える。執筆のためとはいえ、被害者が眠る棺の中身を開くという行動をとったりもする。
被疑者と見られる男が逮捕され、被告人として裁判にかけられると、カポーティは独房に足を運んで彼らと接触しようとする。カポーティは被告人に対して色々な献身を尽くしもするが、寧ろそれは被告人のためというよりは、彼自身の「仕事」のためのように映る。カポーティを援助していた親密な周囲の人間たちも、カポーティの姿勢に疑問を持ち始める。「Capote Loves Capote」という台詞は、まさにカポーティの取材態度を言い当てている。
カポーティは次第に被告人の信頼を得ていくが、出版ビジネスや利権、それに彼自身の我欲の狭間にあって(例えば「彼らは金脈さ」という台詞)尚やはり、取材相手を利己的にしか把握できずにおり、死刑執行を望んだりもする。また、「冷血」という、明らかに犯罪の内容をネガティブな方向に引き摺るような、ある意味で冷血としか言いようのないタイトルを本に付けながら、その事実も被告人に言えないでいる。利己的な取材を阻むような障害が増えて来るにつれ、嘘や虚栄も増える。周囲からの批判も強まり、カポーティも精神的に追い詰められてゆく。
死刑が近づき、被告人が僅かながらにも事件の真相を語り始める段階になると、精神的に不安定なカポーティにも、ある考えが芽生え始める。本当に冷血たるは何者か、ということ。犯行動機を涙ながらに語り、家族への思いを日記に綴る被告人を、それでも仕事のために偽って取材・執筆しようとする自分。カポーティを友と呼んだ被告人。「アディオス・アミーゴ」
冷血といえるのは果たして何者なのか?カポーティにとって被告人はどういう存在だったのだろうか。カポーティは、何のために伝えたいのか。何をしたくて書くのか。華やかな社交界の中心で、取材の後日談を煙草片手に吹聴する気取ったカポーティの姿は、まさに虚栄の影法師そのものであるように思えてならない。冒頭に挙げたシェークスピア。一方で、こんな言葉も残しているという。「人々は悲しみを分かち合ってくれる友達さえいれば、悲しみを和らげることができる」
個人的には、カポーティの独善性が強すぎ、彼の利己性が無用にクローズ・アップされ過ぎかとも感じた。実際のカポーティがどういうタイプの人間だったかまでは知りようが無いが、少なくとも監督が言うような「心の中の対立」と呼べる程の本質的な葛藤は感じられなかった。カポーティは最後まで「己のために苦悩し、己のために泣いた」としか解釈できなかった。彼の近しい知人の「救えなかったですって?あなたは救いたくなかったのよ」という台詞が象徴的ではないだろうか。上記のような部分に違和感を覚えないでもないが、トータルでは魅力的な映画と言えると思う。
(追記:カポーティについて全く知らないままで見ると、ちょっと理解が難しい部分もあるかもしれません)

参照元
◆公式サイト(予告編等も有)
http://www.sonypictures.jp/movies/capote/
wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3
朝日新聞関連コンテンツ
http://www.asahi.com/culture/movie/TKY200610180296.html
ほぼ日刊イトイ新聞関連コンテンツ
http://www.1101.com/OL/2006-09-27.html

道を

執筆がすっかり遅くなってしまった。
アンナ・ポリトコフスカヤ氏(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%A4)死去。冥福を。(今回の場合、こういう言い方は、ひどく傍観者的な、身勝手な・・・残酷ささえ煽るような、そんな気がする。志半ばの「冥福」だなんて!ただ、だからといって、他にどう言えば良いのだろう?)

日本ではそれほど目にすることも無かった彼女の言説を(翻訳を通してだが)学生時代に著書を通じて読んだ。
いかに自分が微温湯につかっているのか・・・皮肉を込めて好意的に言えば、いかに平和な環境に安住させて頂いているかを、改めて痛感させられ、そして、世界の中にあって自分の価値観がいかにちっぽけでいかに無力で、しかし、そうした羽虫の魂を前提にしながらも、言われ無き暴力と殲滅にどう抗っていけば良いのかについて、思索を迫られる文章だった。
黒を基調とした装丁の彼女の本が日本の書店に並んだのとほぼ同じ頃、北オセチアで学校占拠事件(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%B3%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E5%8D%A0%E6%8B%A0%E4%BA%8B%E4%BB%B6)が起こり、彼女の本に書かれていることが遠い国で問題になっている「かもしれない」と思わされる程に現実味希薄なフィクションめいた御話ではなく、どうやら現実らしいぞ、という事実がー学校が占拠され校内に爆発物が吊り下げられる事実があったこと自体が禍々しいーもやもやと微温湯にも浸透し始めていた。

しかし、つい数日前、彼女は自宅近くで亡くなっていたという。銃弾の痕跡もあったらしい。「殺された」と言う人がいる。そうかもしれない、そうでもないかもしれない。僕にはわからない。事実はひとつしかないが、今の僕の情報網では確かめる術はないから。それに彼女が事実として亡くなっている今、殺されたかそうでないかの是非に熱をあげるよりも、もっと優先して考えなければいけない問題があるから。
彼女はある特定の取材対象に「肩入れ」し過ぎているという人がいる。そうかもしれない、そうでもないかもしれない。ジャーナリストにとって必要以上の感情移入は自殺行為だと僕は思う。でも、あらゆる取材内容にその原則を敷衍するのもナンセンスだと思う。人モノ取材。紛争取材。お涙感動記事。被害ルポルタージュ。比較は差異を浮き彫りにしてくれる。僕は彼女をまだよく知らない。彼女は「偏って」いるかもしれないし、そうではないかもしれない。それは誰にもわからない。例えば、あるバイアスに定義をしようとすると、すぐにその定義にも「偏り」が指摘されるから。Ex.右翼、左翼。こういう作業は不毛だと思う。追いかけっこする時間は余り無い。
大事なことは彼女が少なくとも「モノを言った」ということだろう。何かを為し、何かを語って、何かのために動いたということ。人間として一見、当たり前のように見える、しかし、とても困難なことを彼女がした、或いは、しようとしていたこと。この点は評価されるべきだろうと思う。

僕はロシア語が読めないので、邦訳の精度は不明なのだけれど、例えば、http://chechennews.org/archives/20041202anna.htmチェチェン総合情報様より引用 http://chechennews.org/index.htm)といったような記事を読むと本当に胸が締め付けられる。世界の何処かにこんな思いをしながら暮らしている人がいること。それに迫っていこうとした女性がいたこと。遠い世界から聞こえてくる声の響きのような出来事。御伽噺のような。でも、みんなは読者じゃない。みんなが紡ぎ手。そして、紡ぎ手として声を発した遠い遠い、異国の女性。声を発することから逃げ出した僕は一つの規範として、彼女を追悼する。

僕の実家がある香川県内の(新刊)本屋業界で一大勢力を誇り、今や中四国地方を中心に全国各地で店舗を構えている宮脇書店が(http://www.miyawakishoten.com/)この夏に大胆なリニューアルを敢行した模様。景気回復と叫ばれている影響かどうかは不明ですが、香川県でも全国区レベルの大きな本屋さんの出店が徐々に増えつつあるようです。高松の再開発・商店振興の一環として紀伊国屋書店を誘致している話はよく耳にしていました。さらに、地元紙・四国新聞ウェブ電子版を軽く眺めてみただけでも、つい先日の8月12日にヴィレッジヴァンガードが県内初オープンしている等(http://www.shikoku-np.co.jp/news/economy/200608/20060812000081.htm)宮脇独裁体制(?)を脅かすに足る存在が進軍してきているような印象を受けます。
◆ ◆ ◆
これら出店ラッシュの影響かどうか判然としませんが、香川のブック・ガリバー・宮脇書店も店舗の改革に乗り出しました。知る人ぞ知る、全国有数の巨大売り場空間「宮脇カルチャースペース」の改装(2006年8月10日に改装終了済&オープン)です。店舗地図(http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=34%2F21%2F14.463&lon=134%2F4%2F5.847&layer=1&ac=37201&p=%B9%E2%BE%BE%BB%D4%C4%AB%C6%FC%BF%B7%C4%AE%A3%B3%A1%DD%A3%B4&mode=map&size=s&sc=4)をご覧頂いてもわかるように、およそ本屋としては通い難い高松の港近くに「それ」はあります。改装前も、本屋というよりは巨大倉庫のたたずまいで、それはそれでインパクトがあったのですが、どうもブックマニアの聖地的な、或いは、確かに在庫は凄いが余程近所じゃないと好んで行かない、といったような僻地的雰囲気はありました(店内も土足禁止でスリッパ移動するなど、図書館的な空気もありました)事実、本の在庫や質自体には問題がないだけに、改装という選択は店の魅力を広くアピールするためにも重要なことです。
◆ ◆ ◆ 
ここで大切になってくるのが改装の方向性です。ターゲットの明確化や具体化などが欠かせません。さて、宮脇はどのように駒を進めたか。
「宮脇カルチャースペース」の場合、何と「本のテーマパーク」と銘打って、店舗の屋上に遊園地を作ってしまいました。参考までに、宮脇書店HP内のニュース記事を掲載(http://www.miyawakishoten.com/mcs.htm)しておきます。遊園地の写真も何枚かありますが、何と言いますか、初見、「これって、六本木のドンキホーテ・・・」(http://roppongi.keizai.biz/headline/298/index.html)という嫌〜なデジャヴが。そういう方向に進んでしまうんでしょうか。
ヴィレッジヴァンガードも「遊べる本屋」として、かなり異色ですし(個人的には、実はあの空気に馴染めないんだよなあ・・・)宮脇もヴィレッジ〜の香川出店を意識して今回の改装に踏み切ったのかどうか、僕には定かではありません。本屋の主役はもちろん、本や本にまつわる諸々の活動であって、遊園地はきっと、子供連れ客など今までは訪れにくかった顧客を振り向かせるためのインパクト重視な「呼び水」なのだろうと、僕自身は考えています(事実、僕の知人や家族なども「宮脇の工事で何か変なもんができよるで」等と、改装中から関心を抱いているようでした。しかし、「変なもん」って・・・)でも、今の娯楽状況を考えてみるに、果たして「遊園地」というキーワードは、お客に訴求するのだろうか?たぶん、本に関心のないファミリー層は、一度興味本位で覗いてみることはあっても、継続的に来店しないんじゃないかなあ、と思うのです・・・
小さなころから宮脇書店に慣れ親しんできた身としては、今回のリニューアル路線に違和感を覚える向きもないではないのですが、やはり本屋は本屋。たとえ屋上に観覧車ができようと、売り場の本がどのように進化したか、そこを見届けないとフェアじゃないなあ、と思います。ここは一度、「新生・宮脇カルチャースペース」を訪れて、自分の眼でじっくり確かめねば!

*** しょうもない(?)追記 ***

香川の実家に8月10日、リニューアルを知らせるチラシ記事が届いていたのですが、家族がすぐに捨ててしまいました・・・。参考資料にしたり、チラシの画像写真をBLOGにアップしようと思っていたのですが・・・残念。

本BLOGが30000ヒットを突破致しました。ブックマーク等からお越し頂いている皆様、検索エンジン等を通じてお越し頂いた皆様に深く御礼申し上げます。今後とも宜しくお願い致します。
おとといの深夜に見たらカウンターが29999を示していて「おお、きわどい!」等と一人感嘆していたものですから、きっと30000突破は、おととい未明から昨日の間なのでしょうね。
◆ ◆ ◆
さて、学生時代にアルバイトさせて頂いていた(詳しくは、BLOGサイドバーの「アルバイト」タグから参照下さい)大山堂書店さん(http://taizando.koshoten.net/catalog/index.php)の店長さんBLOG(http://taizando.koshoten.net/info/modules/wordpress/)を読んでいたところ、6月30日付の記事に「買取り専門のサイト(http://taizando-hp.hp1.allin1.jp/)をオープン」した旨の記載がありましたので、拝見させて頂きました。
僕が無知なだけかもしれませんが、買取り行程に特化した独立サイトは余り見たことがなかったので、興味深く拝見しました。プロの古本屋さんがどうやって査定をするのかという基本的な流れは勿論のこと(http://taizando-hp.hp1.allin1.jp/1145933805704/)買取りに際しての値付けの仕組み(http://taizando-hp.hp1.allin1.jp/1146644913354/)または、本を高く買ってもらうためのコツ(http://taizando-hp.hp1.allin1.jp/1146709684646/)および、「本の価値ってどうやって決まるの?」というような売り手側の素朴な疑問にこたえるFAQ(http://taizando-hp.hp1.allin1.jp/1145933849425/)等、読んでいてタメになるコンテンツも多く、参考になりました。
◆ ◆ ◆
ちなみに、上記買取り専門サイト・トップページに代表コメントも寄せていらっしゃる社長さんは、東京都内は勿論のこと、日本全国まさに北から南までを自動車などを駆使して縦横無尽に駆け巡って買取りをされています。そのバイタリティには本当に敬服してしまいます。それだけでなく、相談事を突然差し向けても、相談したこちらが驚くほど親身になって耳を傾けて下さる等、穏やかな性格で、懐や人情も深い方です。古本業界は勿論、社会全般に造詣と人脈が深く、いつも勉強させて頂いています。また本郷に行きたいなあ。